コラム
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上には上がいる。
だからこそ、何と比べるのか。
先週、改めて感じたことがあります。
それは、
「上には上がいる」
ということです。
ビジネスにおいても、能力においても、お金においても、世の中には本当にすごい方々がいます。
自分なりに積み上げてきたつもりでも、もっと大きな結果を出している方がいる。
もっと高い能力を持っている方がいる。
もっと多くの人に影響を与えている方がいる。
もっと大きな規模で仕事をされている方がいる。
その現実を目の当たりにすると、素直に「すごいな」と思います。
同時に、自分自身の小ささを感じることもあります。
ただ、そこで人と比べすぎてしまうと、自分の目的を見失ってしまいます。
「あの人のようにならなければいけない」
「あの規模までいかなければ意味がない」
「あれくらい稼がなければ成功とは言えない」
そう考え始めると、いつの間にか自分の軸が外側に置かれてしまいます。
もちろん、人と比べることがすべて悪いわけではありません。
すごい人を見ることで刺激を受けることもあります。
学ばせていただくこともあります。
自分の未熟さに気づかされることもあります。
だから、上を見ることは大切です。
しかし、比べすぎてしまうことで、自分が本当に大切にしたかったものまで見失ってはいけない。
私はそう思っています。
弊社のお客様は、社会的に地位のある方が多くいらっしゃいます。
そのような方々が、
弊社のサービスを選び、時間をつくり、お金を使って、身体を整えるために通ってくださっている。
これは決して当たり前のことではありません。
だからこそ、私たちは勘違いしてはいけないと思っています。
お客様に選んでいただいていることを、当たり前だと思ってはいけない。
社会的立場や収入が違うことを、勘違いしてはいけない。
お客様の大切な時間とお金を預かっているという意識を、常に持っていなければいけない。
その緊張感は、サービスを提供する側としてとても大切だと思っています。
一方で、自分たちを必要以上に下に見る必要もありません。
お客様を尊重することと、自分たちを下に見ることは違います。
私たちは、身体の専門家として現場に立っています。
お客様が社会の中で積み上げてこられたものがあるように、私たちにも現場で積み上げてきたものがあります。
身体を見る力。
動きを見る力。
その方に合った運動刺激を選ぶ力。
継続していただくための言葉がけ。
無理をさせすぎず、でも変化が起こる刺激を入れる判断。
これらは、日々の現場の中で磨かれていくものです。
だからこそ、私たちは自分たちの仕事に自信を持たなければいけない。
そして、自信を持てるように日々研鑽しなければいけない。
ここを忘れてはいけないと思っています。
これは、身体づくりにおいても同じです。
今はSNSやYouTubeを通して、すごい身体を簡単に見ることができる時代です。
鍛え上げられた身体。
圧倒的な筋肉量。
美しいシルエット。
大会で結果を出している選手。
発信力のあるトレーニング系インフルエンサー。
そのような姿を見て、
「自分もあんな風になりたい」
と思う方も増えていると思います。
刺激を受けること自体は悪いことではありません。
目標になる存在がいることも素晴らしいことです。
実際に、誰かの姿を見てトレーニングを始める方もいるでしょう。
身体を変えたいと思うきっかけになることもあるでしょう。
それは、とても良いことだと思います。
ただし、ここでも大切なのは、
何と比べるのか。
という視点です。
見えている身体には、必ず背景があります。
その人の目的があります。
生活があります。
競技性があります。
努力があります。
犠牲があります。
そして時には、一般の健康づくりとはまったく違う価値観やリスクが存在することもあります。
特に、見た目や競技成績を極限まで追求する世界では、過度な減量、極端な食事管理、薬物使用など、一般の方の健康づくりとは切り離して考えなければならない問題もあります。

もちろん、プロとしてその世界で生きている方々には、その方々なりの覚悟や背景があるのだと思います。
しかし、その表面だけを見て、一般の方が安易に同じ方向を目指してしまうことには危険もあります。
すごい身体に見えるから正しい。
有名だから正しい。
結果を出しているからすべて正しい。
そう考えてしまうと、本来の健康づくりから離れてしまう可能性があります。
身体づくりにおいて本当に大切なのは、誰かの身体と自分の身体を比べることではありません。
大切なのは、
今の自分の身体を知ること。
そして、
自分は何のために身体をつくるのかを明確にすること。
健康のためなのか。
日常生活を快適にするためなのか。
仕事のパフォーマンスを保つためなのか。
将来の自分を守るためなのか。
競技力を高めるためなのか。
見た目を変えるためなのか。
目的によって、必要な運動も、必要な食事も、必要な刺激も変わります。
だからこそ、誰かの身体をそのまま真似るのではなく、自分の目的に合った身体づくりを考えることが大切です。
SPORTIAが大切にしているのは、極端な身体づくりではありません。
誰かと比べて勝つことでもありません。
私たちが大切にしているのは、
その方の人生に必要な体力を育てること。
今より少し動きやすくなること。
疲れにくくなること。
姿勢が整うこと。
関節が動きやすくなること。
筋力が落ちにくくなること。
呼吸がしやすくなること。
気持ちが前向きになること。
そして、10年後も自分らしく動ける身体をつくること。
そのために、週1回でも良いので、日常生活では入らない適切な刺激を身体に入れていく。
私は、その積み重ねこそが予防医学としてのフィットネスだと考えています。
上には上がいます。
それはビジネスでも同じです。
能力でも同じです。
お金でも同じです。
身体づくりでも同じです。
どの世界にも、すごい人はいます。
だからこそ、謙虚でありたいと思います。
すごい人から学ぶ姿勢を忘れずにいたいと思います。
しかし同時に、比べる相手を間違えてはいけない。
人と比べることで刺激を受けることは大切です。
でも、人と比べすぎることで、自分の目的を見失ってはいけない。
本当に比べるべきなのは、誰かではなく、昨日の自分かもしれません。
今の自分の身体かもしれません。
10年後の自分の健康かもしれません。
自分が大切にしたい生き方かもしれません。
私自身、経営者としても、運動指導者としても、まだまだ足りないことばかりです。
上には上がいる。
その現実を感じるたびに、もっと学ばなければいけないと思います。
もっと磨かなければいけないと思います。
もっと成長しなければいけないと思います。
でも同時に、自分がなぜこの仕事をしているのか。
何を大切にしているのか。
誰に、どんな価値を届けたいのか。
そこだけは見失わずにいたいと思っています。
比べるより、積み上げる。
焦るより、整える。
誰かの道ではなく、自分の目的に向かって進む。
私たちは、目の前のお客様に対して、誠実に身体の価値を届け続けたい。
そのために、自信を持てる仕事をする。
そして、自信を持てるように、日々研鑽する。
それが、今の私たちに必要な姿勢だと思っています。
上には上がいる。
だからこそ、
何と比べるのか。
人と比べすぎるのではなく、自分の目的を明確にして積み上げる。
その積み重ねが、未来の自分をつくっていくのだと思います。
株式会社スポーティア
代表取締役
野村 幸紀