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考え方を伝える。

トレーニングも、仕事も、正解は一つではない。


タイミングが合えば、業務終了後に湯浦トレーナーと夜トレを行うようにしています。

私自身のトレーニングに対する考え方を伝えながら、私のメニューで行います(約90分)。

一緒にトレーニングをすることで、改めて確認できることがたくさんあります。


トレーニングは、言葉だけでは伝わらない部分があります。

・どの角度で動かすのか。

・どのタイミングで力を入れるのか。

・どのテンポで動作を行うのか。

・どこに刺激を入れたいのか。

・どこまで可動域を使うのか。

・どのくらいの重さを選ぶのか。

そして、その種目をなぜ今の自分に選んでいるのか。

これらは、メニュー表だけを見てもなかなか伝わりません。

一緒に動き、同じ空間でトレーニングをすることで、初めて伝えられることがあります。


また、一緒にトレーニングをすることで、私自身のフォームも見てもらうことができます。

自分では分かっているつもりでも、外から見てもらうことで気づけることがあります。

・姿勢。

・肩の位置。

・肘の角度。

・動作の癖。

・左右差。

・力み方。

自分の感覚と、外から見た動きが一致しているかどうか。

これを確認できることも、一緒にトレーニングする大きなメリットです。


湯浦トレーナーと一緒にトレーニングをしながら、改めて感じます。

それは、トレーニングにおいて大切なのは、単にメニューをこなすことではないということ。

大切なのは、
なぜその種目を行うのか。

なぜその角度なのか。

なぜそのテンポなのか。

なぜその重さなのか。

どこに刺激を入れたいのか。

今の身体に対して、何を優先するのか。

ここを考えながら行うことです。


トレーニングに、絶対的な正解はありません。

もちろん、基本はあります。

安全に行うための原則もあります。

解剖学的に大切にしなければいけないこともあります。

しかし、同じ種目でも、目的が違えばやり方は変わります。

同じショルダープレスでも、肩を大きくしたいのか、動きを整えたいのか、姿勢を改善したいのかによって意識するポイントは変わります。

同じサイドレイズでも、重量を追うのか、軌道を整えるのか、肩の丸みを出すのかによって選択は変わります。

同じスクワットでも、競技力向上なのか、ボディメイクなのか、日常生活動作の改善なのかで、目的も刺激の入れ方も変わります。

だからこそ、ただ種目を覚えるだけでは足りません。

フォームを形だけ真似るだけでも足りません。

大切なのは、考え方です。


湯浦トレーナーと一緒にトレーニングをしながら、私は自分の目線で伝えることを意識します。

・私がどこを見ているのか。

・何を感じているのか。

・なぜその種目を選んでいるのか。

・なぜその順番なのか。

・なぜその刺激を大切にしているのか。

そして、今の自分の身体に対して何を課題としているのか。

それを言葉にしながら、実際に動いて見せる。

実践しながら伝える。

この時間は、単なる合同トレーニングではなく、現場での教育でもあります。


最近、弊社専務の桝谷と話をする中で、同じようなことを感じています。

それは、人によって「考え方」は大きく違うということです。

同じ会社で働いていても、同じサービスに関わっていても、何を大切にしているのか、どこを見ているのか、何を優先しているのかは、人によって違います。

もちろん、それは悪いことではありません。

それぞれに個性があり、それぞれの感覚があります。

ただ、私が感じているのは、「まだ自分自身の考え方を十分に把握し、言語化できていない部分があるのかもしれない」ということです。

何も考えていないという意味ではありません。

ただ、
なぜそう考えるのか。

なぜその判断をするのか。

なぜその言葉を選ぶのか。

なぜその行動になるのか。

そこまで深く掘り下げて、自分の考え方として整理する習慣が、まだ十分ではないのかもしれない。

そう感じています。


これは、トレーニングでも仕事でも同じです。

正解が一つであれば、マニュアル通りに行えば良いのかもしれません。

しかし、現場ではそう簡単にはいきません。

お客様の身体は一人ひとり違います。

目的も違います。

体力も違います。

不安も違います。

生活背景も違います。

その日の体調も違います。

だからこそ、決められたやり方をそのまま当てはめるだけでは、本当に必要なサービスにはなりません。

その場で見て、感じて、考えて、判断する力が必要になります。


事業においても同じです。

会社として大切にする軸はあります。

SPORTIAとして守るべき考え方もあります。

サービスの質として譲れない部分もあります。

しかし、そのすべてを細かいマニュアルだけで伝えることは難しい。

だからこそ、私が大切にしている考え方を伝える。

実際にやって見せる。

一緒に実践してもらう。

その中で感じてもらう。

そして、また対話する。

この繰り返しが必要なのだと思います。


そして、このブログを書こうとしていたタイミングで、とても嬉しい電話がありました。

以前、SPORTIAでスタッフとして共に働いてくれていた井上くん(マッスル井上)からでした。

現在41歳。

久しぶりの電話だったので、最初は何かプライベートの報告かなと思いました。

しかし、電話の内容は違いました。

「社長、競輪選手と契約できました!」

そう報告してくれました。

そして続けて、

「社長が、コツコツ継続していれば必ずチャンスはある、と言ってくださっていたことが実現できました」

「社長から教えていただいたことを、今でも続けているだけです」

「ボディケアができるということは、本当に差別化になりますね」

「感謝を伝えたくて電話しました」

そう話してくれました。

正直、こんなに嬉しいことはありません。


私は、湯浦トレーナーにしか自分の考え方を十分に伝えられていないのではないかと思っていました。

しかし、井上くんにも、私が大切にしてきた考え方がしっかり伝わっていたのだと感じました。

それは、私にとって本当に報われるような出来事でした。

考え方は、すぐに伝わるものではないのかもしれません。

その場では伝わっているかどうか分からないこともあります。

でも、時間が経ってから、その人の現場で生き続けていることがある。

今回の電話で、そのことを強く感じました。


私自身も、コツコツ継続することを大切にしてきました。

派手なことではなくても、目の前のことを丁寧に積み重ねる。

学び続ける。

現場に立ち続ける。

身体を見る力を磨き続ける。

お客様と向き合い続ける。

その積み重ねは、すぐに結果として現れるものではないかもしれません。

しかし、本物は最後に残る。

私はそう信じています。

井上くんの電話は、そのことを改めて教えてくれる出来事でした。


私の考え方を一方的に押しつけたいわけではありません。

桝谷専務には桝谷専務の良さがあります。

湯浦常務には湯浦常務の良さがあります。

井上くんにも、井上くんの良さがあります。

それぞれの強みや感覚を活かしてほしいと思っています。

ただ、その前に、まずはSPORTIAとして大切にしている目線を共有する必要があります。

身体を見る目線。

お客様と向き合う姿勢。

運動刺激の選び方。

言葉のかけ方。

安全への配慮。

継続していただくための関わり方。

そして、なぜ私たちはこの仕事をしているのかという根本の部分。

ここを共有せずに、それぞれの個性だけを出してしまうと、サービスの軸がぶれてしまいます。


トレーニングも、仕事も、正解は一つではありません。

だからこそ、考え方が大切です。

やり方だけを覚えるのではなく、なぜそうするのかを考える。

形だけを真似るのではなく、その奥にある目的を理解する。

言われたことをこなすのではなく、自分の頭で考えて判断できるようになる。

そこまで育っていくことが、本当の意味での成長だと思います。


私自身も、まだまだ伝え方を磨いていかなければいけません。

1人の人間として、成長し続けなければいけません。

これまで自分の中では当たり前にやってきたことも、スタッフに伝えるとなると、言語化が必要になります。

なぜそう見ているのか。

なぜそう判断しているのか。

なぜその言葉を選んでいるのか。

なぜその順番なのか。

なぜその刺激なのか。

自分の中にある感覚を、相手に伝わる言葉に変えていく。

これは、私自身にとっても大きな課題です。


湯浦トレーナーと夜トレを行い、そして井上くんからの嬉しい電話を受けて、改めて思いました。

トレーニングを通して考え方を伝える。

実践してもらう。

その中で気づいてもらう。

そして、また対話する。

その積み重ねは、スタッフ育成にも、事業づくりにも、そのままつながるのだと思います。


SPORTIAのサービスは、マニュアルだけでつくられるものではありません。

現場で見て、感じて、考えて、積み上げていくものです。

目の前のお客様に対して、今何が必要なのか。

どんな刺激が必要なのか。

どんな言葉が必要なのか。

どこまで頑張っていただくべきなのか。

どこで止めるべきなのか。

その判断の積み重ねが、サービスの質になります。


考え方を伝える。

実践してもらう。

また対話する。

そして、コツコツ継続する。

その積み重ねが、人を育て、会社を育て、サービスの質を高めていく。

トレーニングも、仕事も、正解は一つではありません。

だからこそ、これからも私は、やり方だけではなく、考え方を伝え続けたいと思います。

そして、スタッフ一人ひとりが自分の考え方を持ち、自分の言葉でお客様と向き合えるように、共に積み上げていきたいと思います。

本物は、最後に残る。

そう信じて、これからも現場で積み重ねていきます。


株式会社スポーティア
代表取締役
野村 幸紀