コラム
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SPORTIAが考える認知症予防。
予防医学の原点は「脳に良い刺激を入れ続けること」
私が考える認知症予防を一言で表現するなら、
それは**「刺激」**です。
ただし、何でもよい刺激ではありません。
大切なのは、
脳にとって良い刺激を入れ続けることです。
私の専門分野である「運動」で考えると、土台になる考え方があります。
筋力とは、神経-筋の伝達能力である。

一般的に筋力というと、筋肉の大きさや、重たいものを持ち上げる力をイメージされる方が多いと思います。
しかし、私たちが日常生活で身体を動かす時、実際にはまず脳から信号が出ています。
その信号が神経を通り、筋肉に伝わることで、立つ、歩く、階段を上る、物を持つ、姿勢を保つといった動作が成立しています。
つまり、身体を動かすということは、
脳・神経・筋肉が連携して働いている状態なのです。
私たちは普段、このことをほとんど意識していません。
立てること。
歩けること。
階段を上れること。
荷物を持てること。
姿勢を保てること。
話すこと。
これらを、当たり前のように行っています。
しかし、この「当たり前」の中にこそ、老化や体力低下を考える大切なヒントがあると私は思っています。
日常生活の動きは、毎日繰り返しているうちに、身体も脳も慣れていきます。
慣れること自体は悪いことではありません。
効率よく動けるようになるという意味では、とても大切な能力です。
しかし、同じ動き、同じ姿勢、同じ生活パターンだけを繰り返していると、脳にとっての新鮮な刺激は少なくなっていきます。
刺激が当たり前になる。
刺激に慣れてしまう。
新しい刺激が入りにくくなる。
私は、この状態がいわゆる「老化」と呼ばれるものの一つではないかと考えています。
多くの人は、年齢を重ねると体力は落ちるものだと思っています。
もちろん、加齢による変化は誰にでもあります。
しかし、私のこれまでの指導経験から見ると、体力の低下は年齢だけで決まるものではありません。
大きく関係しているのは、
日常生活では入らない刺激が、身体(脳)に入っているかどうか。
ここだと思っています。
だからこそ、私は週1回で良いので、日常生活では入らない運動刺激を身体(脳)に入れることが大切だと考えています。
普段使わない筋肉を使う。
普段と違う姿勢をとる。
少しだけバランスを取る。
少しだけ負荷をかける。
少しだけ呼吸を意識する。
少しだけ集中して身体を動かす。
こうした運動刺激は、筋肉だけに届いているわけではありません。
筋肉を使うということは、神経を働かせるということ。
神経を働かせるということは、脳に刺激を届けるということ。
つまり、運動とは、
筋肉への刺激であり、神経への刺激であり、脳への刺激でもあるのです。
ここに、SPORTIAが考える認知症予防の大切な視点があります。
認知症予防というと、脳トレや計算、記憶力のトレーニングをイメージされる方も多いかもしれません。
もちろん、それらも一つの方法だと思います。
しかし私は、脳だけを単独で鍛えるのではなく、身体を通して脳に刺激を入れることが、とても大切だと考えています。
身体を動かす。
筋肉を使う。
神経を働かせる。
脳が反応する。
そしてまた身体が動く。
この循環を保ち続けること。
それが、体力を落とさないことにつながり、脳を活性化し続けることにもつながるのではないかと思っています。
ただし、刺激は強ければ良いわけではありません。
強すぎる刺激は、脳や身体にとってストレスになります。
反対に、弱すぎる刺激では変化が起こりにくい。
大切なのは、
弱すぎず、強すぎず、脳が「気持ち良い」と感じる刺激を入れること。
ここが非常に重要です。
運動も同じです。
きつすぎる運動は続きません。
不安や恐怖を感じる運動も、身体にとって良い刺激とは言えません。
反対に、楽すぎて何も感じない運動では、身体にも脳にも新鮮な刺激は入りにくい。
その人にとって、少しだけ挑戦がある。
でも、終わった後に心地よさが残る。
身体が軽くなる。
気持ちが前向きになる。
また動きたいと思える。
そのような刺激こそ、脳にとって良い刺激だと私は考えています。
そして、この考え方は運動だけに限りません。
人に会うこと。
人と話すこと。
人に触れること。
動物に触れること。
笑うこと。
好きな場所に行くこと。
心地よい音楽を聴くこと。
何かに感動すること。
これらもすべて、脳にとって大切な刺激になります。
ただし、ここにも個人差があります。
誰と会っても良いわけではありません。
何をしても良いわけではありません。
大切なのは、その人自身が、
「好きだ」
「心地よい」
「楽しい」
「またやりたい」
と感じられることです。
脳が喜ぶ刺激は、人によって違います。
だからこそ、認知症予防も一人ひとり違っていい。
誰かにとっては人と話すことが良い刺激かもしれません。
誰かにとっては静かな時間が良い刺激かもしれません。
誰かにとっては運動が良い刺激かもしれません。
誰かにとっては動物と触れ合うことが良い刺激かもしれません。
大切なのは、自分にとって心地よい刺激を知り、それを日常生活の中に入れ続けることです。
そして、週1回でも良いので、日常生活では入らない運動刺激を身体に入れること。
私は、この習慣こそが、体力の低下を防ぎ、脳の活性にもつながり、結果として認知症予防にもつながっていくと考えています。
認知症予防とは、脳だけを守ることではありません。
身体を動かし、神経を働かせ、筋肉を使い、脳に新鮮な刺激を届け続けること。
そして、脳が喜ぶ刺激を日常の中に持ち続けること。
これこそが、SPORTIAが考える認知症予防です。
そしてそれは、認知症予防に限った話ではありません。
私たちが大切にしている予防医学の原点でもあります。
病気になってから何かを始めるのではなく、
体力が大きく落ちてから慌てるのでもなく、
不調が深刻になってから対処するのでもなく、
日々の生活の中に、身体と脳が喜ぶ刺激を入れ続ける。
週1回でも良い。
自分に合ったペースで良い。
無理なく、でも確実に、身体に新しい刺激を入れる。
その積み重ねが、未来の自分を守ってくれる。
私はそう信じています。
認知症予防とは、脳が喜ぶ刺激を日常に入れ続けること。
そして、
週1回の運動は、筋肉への刺激であり、神経への刺激であり、脳への刺激でもある。
これが、SPORTIAが考える認知症予防であり、予防医学の原点です。
株式会社スポーティア
代表取締役
野村 幸紀