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【予防医学・健康美編】生涯動ける身体をつくる、ウエイトトレーニング。

これまで、

【導入編】ウエイトトレーニングは、目的によって考え方が変わる。

【コンテスト編】身体を“魅せる”ためのウエイトトレーニング。

【アスリート編】競技力を高めるためのウエイトトレーニング。

【コンディショニング編】強くするだけでは、試合で力は発揮できない。

について書いてきました。

そして最後は、

「生涯動ける身体をつくるウエイトトレーニング。」

について書きたいと思います。

コンテスト選手のように身体を大きくしたいわけではない。

アスリートのように競技力を高めたいわけでもない。

では、一般の方や高齢者にウエイトトレーニングは必要なのでしょうか。

私は、

むしろ、年齢を重ねるほど必要になる運動法だと考えています。


人は、必ず老いる。

どれだけ健康に気をつけていても、

どれだけ若々しく見えても、

人は必ず年齢を重ねます。

これは避けることができません。

・筋力は落ちる。

・柔軟性も落ちる。

・関節の動きも変わる。

・バランス能力も低下する。

・疲労からの回復にも時間がかかる。

若い頃には何も考えずにできていたことが、

少しずつ難しくなっていきます。

だから、

老いない身体をつくることはできません。

しかし、

老い方を変えることはできる。

私は、そう考えています。


重力に負けない身体をつくる。

人は、常に重力の中で生活しています。

・立つ。

・歩く。

・階段を上る。

・椅子から立ち上がる。

・荷物を持つ。

・姿勢を保つ。

すべて、

自分の身体を重力に対して支える力。

が必要です。

若い頃は意識しなくてもできていたことが、

年齢とともに少しずつ難しくなる。

その大きな要因の一つが、

筋力の低下です。

だから私は、

一般の方や高齢者にとってのウエイトトレーニングを、

単なる「筋肉づくり」とは考えていません。

重力の中で、自分の身体を支え続けるためのトレーニング。

だと考えています。


立つ、歩く、座る。それ自体が筋力。

健康というと、

・血圧。

・血糖値。

・コレステロール。

・体重。

・体脂肪率。

など、数字に目が向きやすいと思います。

もちろん、それらも大切です。

しかし、

日常生活を支えているのは、

数字だけではありません。

・立つことができる。

・歩くことができる。

・片脚で身体を支えることができる。

・階段を上れる。

・床から立ち上がれる。

・荷物を持てる。

・転びそうになった時に踏ん張れる。

こうしたものも、すべて「筋力」です。

そして、

この筋力が落ちると、生活の自由度が下がっていきます。

だからこそ私は、

健康とは、

病気がないことだけではなく、

自分のやりたいことを、自分の身体で続けられること。

だと思っています。


「筋力をつける」のではなく、「生活を守る」。

一般の方に、

「筋力をつけましょう。」

と言っても、

ピンとこない方もいます。

しかし、

「いつまでも自分の脚で歩きたい。」

「旅行を続けたい。」

「仕事を続けたい。」

「孫と遊びたい。」

「好きな服を着たい。」

そう言われれば、

目的が見えてきます。

だから私は、

ウエイトトレーニングの目的を、

筋力をつけることではなく、生活を守ること。

と考えています。

筋力をつけることは、そのための手段です。


高齢者だから、軽い運動だけでいいのか。

年齢を重ねると、

「無理をしない方がいい。」

「軽い運動だけでいい。」

と思われがちです。

もちろん、安全性は最優先です。

しかし、

日常生活よりも低い負荷だけを繰り返していて、

身体が強くなるでしょうか。

私は、

年齢を重ねるほど、適切な負荷が必要。

だと考えています。

重いウエイトを持つ必要がある、という意味ではありません。

その人の現在の体力に合わせて、

少しだけ身体に負荷を与える。

そして、

身体がその負荷に適応したら、

少しずつ強度を変えていく。変化をつける。

この繰り返しが、

身体を維持し、

少しずつ強くしていくために必要です。

ウエイトトレーニングの大きな利点は、

その人に合わせて負荷を細かく調整できること。

ここにあります。


「整えて、動いて、負荷を持つ。」

SPORTIAでは、

「整えて、動いて、負荷を持つ。」

という考え方を大切にしています。

一般の方や高齢者では、

この順序がさらに重要になります。

まず、

・身体を整える。

・呼吸を整える。

・関節が動く状態をつくる。

・筋肉の張りを確認する。

・姿勢を確認する。

次に、

自分の身体を動かす。

・立つ。

・しゃがむ。

・片脚で支える。

・身体をひねる。

・歩く。

そして、

その上で負荷を持つ。

いきなり重いものを持つのではなく、

動ける身体に、適切な負荷を加える。

この考え方が大切です。


若々しさにも、筋力は関係する。

私は、

「健康」と「美」は別々のものではないと考えています。

・姿勢。

・歩き方。

・立ち姿。

・身体のライン。

・動きの軽さ。

・表情。

こうしたものが、

その人の若々しさをつくります。

体脂肪を落とすことだけが、

若々しさではありません。

筋力があり、

身体を支えられ、

姿勢を保ち、

スムーズに動ける。

こうした身体は、

見た目にも大きく影響します。

だから私は、

「健康美」

という言葉を大切にしています。

無理に若く見せるのではなく、

年齢を重ねながら、

その年代なりに、元気で、動けて、若々しい身体でいる。

そのためにも、

筋力は大切な要素だと考えています。


病気になってからではなく、その前に。

予防医学という言葉を使う時、

私たちは医師ではないということを忘れてはいけません。

病気を診断することも、

治療することもできません。

しかし、

病気になる前の身体づくりに関わることはできます。

・身体を動かす。

・筋力を維持する。

・体重を管理する。

・睡眠を整える。

・食事を考える。

・疲労に気づく。

そして、

・日々の小さな身体の変化に気づく。

病気になってから何かを始めるのではなく、元気なうちから身体に向き合う。

私は、

これが運動指導者にできる大切な予防の一つだと思っています。


長く身体を見続けるから分かることがある。

SPORTIAには、

10年。

20年。

それ以上。

長く通ってくださっているお客様が多くいらっしゃいます。

当然、

お客様も年齢を重ねます。

私たちトレーナーも年齢を重ねます。

若い頃には、

身体を引き締めたい。

筋肉をつけたい。

という目的だった方が、

年齢とともに、

健康維持。

姿勢。

腰や膝の不安。

体力低下。

転倒予防。

と、目的が変わっていきます。

だから、

トレーニングも変わらなければいけません。

同じ人でも、年齢や生活が変われば、目的は変わる。

そして、

目的が変われば、

ウエイトトレーニングの使い方も変わります。


体力は、貯金に似ている。

私は、体力は「貯金」に少し似ていると思っています。

何もしなければ、

年齢とともに少しずつ減っていく。

だから、

若いうちから少しずつ貯めておく。

そして、

年齢を重ねても、

減る一方ではなく、

できるだけ維持し、

必要であれば増やしていく。

もちろん、

体力は、お金のようにそのまま貯めておけるわけではありません。

使い続けなければ落ちていきます。

だからこそ、

運動は、一時的に頑張るものではなく、人生を通して続けるもの。

だと思っています。


年齢を重ねても、身体は変わる。

これは、

長く現場にいるからこそ強く感じています。

「もう歳だから。」

という言葉を聞くことがあります。

確かに、

若い頃と同じようにはいかないこともあります。

回復にも時間がかかります。

関節にも配慮が必要です。

しかし、

年齢を重ねても、身体は刺激に反応します。

・筋力がつく。

・柔軟性が変わる。

・呼吸が楽になる。

・姿勢が変わる。

・動きが良くなる。

・立ち上がりが楽になる。

・歩くスピードが変わる。

・できなかったことができるようになる。

50代でも。

60代でも。

70代でも。

80代でも。

その人に合った適切な刺激を与えれば、

身体は変わります。

だから私は、

「年齢」は、運動をやめる理由にはならない。

と考えています。


予防医学・健康美におけるウエイトトレーニングとは。

今回のテーマをまとめると、

一般の方や高齢者にとってのウエイトトレーニングの目的は、

「生涯、自分の身体で動き続けるための体力をつくること。」

だと私は考えています。

筋肉を大きくするためだけではない。

重いものを持つためだけでもない。

・自分の身体を支える。

・姿勢を保つ。

・歩く。

・立ち上がる。

・転倒を防ぐ。

・好きなことを続ける。

・そして、年齢を重ねても若々しくいる。

そのために、

ウエイトトレーニングを使う。


コンテストでは、

「評価される身体をつくる。」

アスリートでは、

「競技を支える身体をつくる。」

一般の方や高齢者では、

「人生を支える身体をつくる。」

同じウエイトトレーニングでも、

目的が違えば、

考え方は変わります。

しかし、

共通しているものがあります。

それは、

身体に適切な刺激を与え、今より少しでも良い状態を目指すこと。

です。

30年以上、

ウエイトトレーニングという運動法に関わってきました。

そして今、

改めて思います。

ウエイトトレーニングは、筋肉をつくるためだけの運動ではない。

人生を支える身体をつくるための、非常に優れた運動法です。

だから私は、

これからもこの運動法を、

一人ひとりの目的に合わせて使い続けたいと思っています。


株式会社スポーティア
代表取締役
野村 幸紀